2026/7/25
第二夜 かさの中の距離
雨の日、傘を忘れた彼に、彼女は自分の傘を半分だけ差し出した。
半分、というのがむずかしい。
近づけば濡れないけれど、近づきすぎると、心臓の音まで聞こえてしまいそうで。
「……せまくない?」 「ううん」
本当は、せまい。 でも、この距離を、あと少しだけ続けていたかった。
(つづく)
2026/7/25
雨の日、傘を忘れた彼に、彼女は自分の傘を半分だけ差し出した。
半分、というのがむずかしい。
近づけば濡れないけれど、近づきすぎると、心臓の音まで聞こえてしまいそうで。
「……せまくない?」 「ううん」
本当は、せまい。 でも、この距離を、あと少しだけ続けていたかった。
(つづく)
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